貝原益軒の楽訓からの言葉で、つねの振る舞い(真の勇者の)振る舞いについて、こうあるべきということを言われています。

ここでも従容不迫の精神を説かれています。

武士は勇を専らにすべし。勇を外にあらはさずして内にふくむなり。つねの時は和楽にして、人に対するには温厚なるべし。

本物の人物はつねの時は温厚、和楽であるべし、と。

和楽にして礼あれば人あなどらず。人にあなどられまじきとて、言語気象をあららかにすべからず。是和楽を失えるなり。真の勇者は顔かたちあららかならず。かえって柔和なり。其の気象従容とおもむろなりしは、真の勇者なり。

弱い犬ほどよく吠えるといわれますが、まさしくこのことを言われています。人に侮られないよう、強く見せようとするために語気を強めて対応することの戒めです。

以前の記事にも記載しましたが、江戸時代の当時としては大変長寿で、途中藩主の怒りに触れ、失職をしたことのある貝原益軒の85年の生涯からの教訓ですので、大変勉強になる言葉です。

武士は勇を専らにすべし

 

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