嘉納治五郎の言葉 「順道制勝」
これは講道館柔道の創始者嘉納治五郎氏が言われた言葉で、
つまりは正しく正々堂々と行うことが大切であるということです。
道に順わずに勝つことより、
最近の風潮ではあまりこういったことを重要視せず、結果さえよければ、自分さえよければよいではないかといった流れになっているような気もします。
それでもやはり正しいことを正しくする、基本的な判断基準は「人として正しいか、おかしくはないのか」というところにおいていきたいものです。
嘉納治五郎のこの言葉の後ろに「行不害人」、人を害することなかれ、
嘉納治五郎氏の言葉では他に「精力善用 自他共栄」があまりにも有名ですね。
下記は講道館に展示されていました「順道制勝」の説明文です。
勝つにしても道に順って勝ち、負けるにしても道に順って負けなければならぬ。負けても道に順って負ければ、道に背いて勝ったより価値があるのである。
(嘉納治五郎)
講道館には嘉納治五郎に関するいろいろな資料、一人徳教・・の書なども展示され、他過去の高段者の写真など貴重な資料が多くあり、一つひとつがその方の心の思いがこもっており、大変勉強になりました。
嘉納治五郎氏の父は勝海舟とも親しく、確かお金の支援をしていたと記憶しています。その関係で勝海舟の晩年、嘉納治五郎氏の柔道の練習を見に訪れた際に、その柔道の腕前に、「無心而入自然妙、無為而極変化神」といっています。