これは中国の陽明学の祖、王陽明氏の言葉です。

陽明学というますと”知行合一”や”致良知”という言葉がよく言われます。また行動を主体とした考えで言行一致であるとも言われていますが、その根本の考えでは違うとも言われています。言ったことと行動を同じ、一致させるのみではなく、思いが浮かんだ時点でそれはもう行動したと同じということをあらわしているといわれています。

よいことでも悪いことでも、それは頭に浮かんだ時点でよいことであればすぐに実行できなければ、本当に陽明学がわかったとはいえない。また悪いことが浮かんだ時点でそれはもう行動をしているのと同じであり、すぐにそのことに囚われず、心をリセットすることが大切です。

そのことを考えると、この記事の表題「心中の賊を破るは難し」心の中の不正な思い、マイナスの考えというものを完全に破るのはたやすいことではありません。

この心の統制を取れるように努めていきたいものです。